2011年10月06日

航空機による空からの計測で、徐々に汚染地図が出来上がりつつある。
しかし、一部の人は地上測定と値が合わないから信用ならないという人がいる。

値が合わないのは当然。

航空機測定は上空にて一定範囲から飛んでくるγ線を検知して測定するので、その範囲の平均値が計測される。
全体的な傾向を見るのに適している。

一方地上測定は、近くに高濃度線源があれば高く、無ければ低く出る。


例えば
1km四方、満遍なく0.1μSv/hであっても、
その80%が0.05μSv/hで、残り20%が0.3μSv/hであっても、
航空機調査では同じ0.1μSv/hになる可能性もある。

だから航空機測定が信用ならない、という考えでなく、
こういう測定方法の違いを利用すれば、地上測定で値が低くても未知のホットスポットの存在を示唆してると考えたほうが良いし、
地上測定が高ければ、そこは除染したら値が下がるわけで。
地上測定と航空機測定がほぼ一致していれば、その辺満遍なく汚染されている・いないと推定する事も可能になる。

航空機測定のほうが地上測定より高く出た場合は、より密な測定を行い線源を探して除去したほうが、効率的に線量を下げられる。
また、高層集合住宅が密集する地域は、地上線量が低くても、屋上に流れず溜まっているセシウムが測定する航空機により近い位置にあるため、高めに出ることもあるし、
高い木立がある公園では、砂場より地上1mのほうが線量が高いという事もある。
そういった場所は、屋上を清掃したり、立木を枯らさない程度に計画的に剪定する事で、全体の空間線量を下げることが出来る。

値の違い、測定方法の違いを、信用出来ないととるのではなく、
違いを活かして除染の優先順位決めや、範囲の見積もり、段階的な目標値設定をするのに活かしてほしい。


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