2017年02月09日

昨日、展示会で自分がこれから取り組もうとしてる事と共通してる部分がある外資系製品を出してるところがあって、根掘り葉掘り聞いてきたんだけど。
なんでも、その製品を作る為に5人のサイエンティストを使って5年がかりで開発したそうで。

そういうのと同様なものを、うちの会社のボスは他の業務の片手間に半年で作れなんていう無茶な事をいうのですよ。
そういう無理な目標を与えて出来てないと評価を低く出す。
日本は科学者や技術者、創作者の地位は低く、それらを利用して売り捌く人の方が報酬が高く権力もある世の中。
営業の権力が強く、売るために製品開発のスケジュールを決められ毎年のように新モデルを出させられる。
それが日本の家電メーカーが衰退した原因でもある。

炊飯器で例えるなら。
世の中の多くの人は、炊飯器はご飯が美味しく炊ければ十分で、炊飯器で他の調理をするのはごく一部。なのに今時の新製品は必ずと言っていいほどご飯以外の調理機能がついて、値段が高額。
世の中の人が本当に欲してる機能は、米研ぎから水加減、食べ残しの低温での保存と再加熱、そして釜洗浄まで全自動で行ってくれる炊飯器ではなかろうか?
多分、そんな炊飯器を作ろうと思ったら1年なんて短期間では開発できない。5年単位は必要だろう。
でも今の営業が力を持っている世界では、5年を待てる状態ではない。1年で新しい何かを付加して利益率を上げろ、と来る。
目先の売上優先で、5年に対する投資が出来ない。
むしろそういう全自動炊飯器を提案すると1年で製品化しろ、但し人員は増やさない、みたいな事を言い出すだろう。

ある意味、技術の搾取。

イノベーション、イノベーションというけど、イノベーションはそう簡単には起きないもので、それなりの先行投資があってこそ。
外資系ってそういう投資、うまいよな。



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