2018年09月13日

Twitterでアマオケが増えすぎてる旨の1年前のブログ記事が回ってきたんだけど。
10年ぐらい前に既にそれは思ってた。

20年ぐらい前、インターネットが流行り始めたぐらいなら、ネットで人を集めて楽団を設立する手段は有効であった。
既存の楽団の古参に馴染めない若者が、インカレ楽団を作ったり、地縁を持たない地方出身者が飛び付いた。
自分もその一人。

10年ぐらい前から、匿名掲示板からプロフィール、日記、コミュニティー等をもった個人固定ハンドルのSNSが主流になり、コミュニティー掲示板を利用して楽団設立が加速した感じがする。

このあたりから、都内の公共施設の場所取りは熾烈化したと思う。
同時に、高額な楽器や運搬に苦慮する楽器の奏者不足が発生。
上級者は楽団に所属していても他団体の手伝いに呼ばれて殆ど不在。
楽団に普段いるのは中級者以下で、合奏も殆ど初級者レベルの人の指導に時間をとられる事態が発生し、中級者すらもその状態に嫌気がさしてくる。そして、上級者がようやく出席した本番直前になってもまだ曲が仕上がっておらず、上級者もやる気が落ちてしまう。
初級者レベルの人と縁を切るために新団体に分裂するも、結局人材不足で入ってくるのは初級者で同じループを辿る。

上級者は上級者で、一度他団体で団費や演奏会費を払わず逆に「お車代」をいただいて、面倒な運営に関わらずに演奏会に出られる旨味を味わったら、人脈が有る限り特定団体の所属というのはしなくても満足してしまう状態になる。

増殖しすぎた楽団の弊害。

それにもうひとつ。
就職活動と似たようなものなのだが、楽団を選ぶ理由。
自分の行動範囲で練習本番場所があるか。
自分の休暇の日程と練習本番の時間日程が合うか。
活動内容費用が自分に合うか。(人間関係や音楽監督等も含む)

人によってその優先順位は様々。
そして同じ音楽でも、クラシックの中でも好みは分かれるし、ネックなのは良曲ほど楽器の出番の不均衡が著しいこと。

宝塚であれば名作はヒーローヒロイン悪役がハッキリとしてるが、全員登場のコーラスラインがメイン演目になる事は無い。(吹奏楽などは教育的配慮の為に規定編成に満遍なく出番を盛り込むために、良曲になりにくい。逆に吹奏楽でも名曲と呼ばれるものは楽器の出番の不均衡がある)

この楽器の出番の不均衡が、アマチュア団体の場合は障壁になる。
同じ費用払って、
片方は指導者との時間を多く割き、大変だからと運営関係はあまりしないで、多数決の原理で発言力も大きくなってしまう弦楽器、
片方は殆ど出番もなく合奏時間もほぼ待機、暇だよね?と運営の仕事をさせられ、人数が少ないから発言力も小さい金管打楽器。
よほどやりたい曲が無い限り、金管打楽器はやりがい搾取状態で、弦楽器のレッスン代を負担させられてる状態になる。
選曲が悪かったらやる気を無くしても仕方ない。まともな奏者は所属しないで他団体手伝いに行ってたほうが得になる。
逆に配慮して金管打楽器のやる気の出る選曲をしたところで新しい時代の楽譜になってしまうので、とてつもなく難易度が高くなる。

そんなジレンマを抱えてるのに、部活からの新人供給は、吹奏楽部の管楽器ばかり。弦楽器はごく一部の部活動と大学オケ、音楽教室の生徒ぐらいしか無い。
吹奏楽編成でクラシック曲をするにしても、部活動でクラリネットやサックスを担当するのは殆どが女性で、サービス業に就いて土日が休めないとか、結婚して子供出来て吹奏楽どころじゃないとか、そもそもクラシックよりライトなポップスが好きという人が多いので、吹奏楽団ですら賄えてない実情もある。

更には1発団体というのもあって。

企業のM&Aではないが、大きな力を持つところが仕切って、似た活動をする団体は統合して適正化を図った方が良いのではないかと思ったり。


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