2006年03月28日


「満開の桜の樹の下には死体が埋まっている。
でなければあんなに美しく咲くわけがない。」
連想したのが、
川原泉の「Intolerance...あるいは暮林助教授の逆説」(「ゲートボール殺人事件」花とゆめコミックス所収)
1本だけ甘い実がなる桃の木があるという…。
だからといって、肥やしといってそこで用を足さないように。人間のは塩分が多いので、塩害になるかも。
あと、桜の木の下で大暴れも考え物。桜の根元を踏み固めちゃったら根が弱ります。多くの公園の桜は花見のせいで寿命を縮めているらしい。

「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」
桜は伸びて1年以上経った枝に花芽をつけます。
また樹液は糖分が多くカビや虫に冒されやすいです。
だから桜切る馬鹿というのですが。
だからといって切らないと伸び放題。
自重で幹が折れちゃいます。折れた部分から菌が入り腐ります。桜の木の寿命が短い(60〜100年)のはこのためです。
弘前公園の桜は古木が弱ったのを敢えてバッサリ枝下ろしして消毒し、見事古木を若返りさせました。長生きさせるためには花は1〜2年我慢してというのも大事みたい。
梅は新枝に花芽をつけるけど、梅だって切る時期を間違うと花が咲かない。
まぁ、「馬鹿と鋏は使いよう」ともいうからな。

「桜色」
桜染めは、開花前の冬の桜の樹皮を煮出した汁で染める。樹皮にアントシアニンという色素があり、暗い紅色で、開花前の蕾や枝の断面を見るとその色を見ることが出来る。
平安時代の色の組み合わせに桜重ねというものがあるが、桜色を着るのではなく、下に赤、上に白を重ねることによって淡い桜色を表現した。
桜の樹液と白い花びらの関係を平安時代の人は知っていたんだろうかと。

「桜餅」
来年の開花シーズンのために、散った後出てきた桜の葉を塩漬けして使う日本人の奥ゆかしさ。
調べると伊豆のオオシマザクラの葉っぱだそうで、塩漬けすことで生葉にはない「クマリン」が出来、香りがよくなるそうな。
不正軽油と識別するために、石油会社が軽油に添加してるのもクマリン。
クマリンそのものは肝毒性があり中毒になる(血液凝固不全、出血)。
ナフタリン並みに昇華性ものすごいから、桜葉を食べるあたりにはもう飛んじゃってるので大丈夫。
うーん。奥深い。


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