2010年05月28日

mixi掲示板でもめてるの見かけたもんで。

よく、
・安い費用で
・初心者OK
・皆で楽しく
合奏したいと、新規楽団設立募集の書き込みを見る。
実はこの3つは、同時には成立出来ない。
しかし、初心者ほどそういう妄想を持ち、ホイホイにかかり互いに嫌な思いをする。

楽しい合奏とは、
途中で崩壊せずすんなり通ること、演奏してて心地良い事である。
カラオケのように好き勝手音痴に歌っても、録音の伴奏は文句を言わないが、
合奏の場合、主役になったり伴奏になったりするし、そこには複数の相手がいる。

間違いに気付く事も出来ない初心者がいると、合奏が破綻するし、その人の練習のために時間をとられたら、ずっと演奏出来る人は充実するだろうが、待たされる人は楽しくない。

楽しく合奏するには、ある一定のレベル以上で揃えるか、初心者に懇切丁寧に教える人が必要になる。
音楽は言語教育みたいなもので、異国語を学ばせるぐらい根気と時間が要る。
常に正しい「お手本」を聞かせ、その意味を理解しない限り、ただの音真似に終わったり、出鱈目な音が出ても間違いに気付かない。
ボランティアで出来るのは親や親友ぐらいなもので、赤の他人に自分の時間を削って懇切丁寧に教えるにも限度がある。
相手が真面目に教えたことをやってくれるなら教え甲斐もあるが、相手は人格形成された大人で、なかなか素直に自分の不出来を認めず見栄ばかりはる、自分は出来ていると思い何も努力しない人だと、しだいに人間関係は悪くなってくる。

さらには、音楽がわかってても不器用なだけ、楽器の扱いがうまく出来ないだけの人と、
音楽自体はまるでわかってなくて、楽器の扱いかただけよく出来る人、
それがよくわからなくて、音が大きい、早く出来る、高い音が出せるだけの人が尊敬され、音楽としての理解度は置き去りにされる。

刀はうまく扱えるが刀を何に使うのか心得ない、快楽だけの辻切りのような楽器奏者が多い。


合奏は音のコミュニケーションだから、人間関係も多分にひびいてくるわけでして。

特に新規団体には、既存団体から追い出されたような問題のある人、既存団体の人間関係でうまくコミュニケーションが取れない人、何が正しくて間違いなのかわからない全くの初心者が殺到しやすい。
0から集めたら、既存団体より合奏以前、音楽以前の問題を抱えたDQNが集まる確率が高くなる。

人格的に問題がある人、音楽的に未熟な者を懇切丁寧に教えられるのは、素人やボランティアには無理。
金をもらうプロトレーナーぐらい。
雇えば金がかかる道理。

安く、誰でも、楽しく合奏というのは、税金で先生や楽器が調達出来る学校だから出来るわけで。
掲示板で募集して都合の良い人材だけ集まるとは限らない。

ましてや、指揮をやりたいから未熟な素人が新規楽団を立ち上げるというのは無謀でして、
指揮はメンバーとのコミュニケーションと信頼関係があるから成り立つ。
既存楽団の指揮者の下降りも出来ないような素人では、まとめきれない。
それに初心者相手だと、指揮者の内容より、指導者としての内容が殆どになる。それより前記の内容により、人間関係や運営面で頭を抱える事になる。
集まった奏者に偏りがあったら、それにあわせた楽譜を用意して満足させなくてはいけない。
編曲者並の能力が要る。

本当に指揮者になりたかったら、人数やレベルがある程度揃った既存楽団の指揮者の下で下降り経験を積み、人脈を形成してコミュニケーション能力や指導力、音楽性を高めたほうが確実だと思う。
そのうえで人の纏めかたに慣れたら、肝入りメンバーを核に楽団を創設しても遅くはないと思う。

あと、少人数のバンドと違い、楽団となると人数が多くなる。
社会的には法人に准ずる扱いをうけ、代表者には色んな責任がのしかかる。
扱うのが高額楽器だけに、組織や規約を固めリスク分散させたり、契約や管理体制をもたないと、損害賠償問題まで発展してしまう。

集団で行動するというのは、一定の行動制約やルールがないと、我欲のぶつかり合いでトラブルが絶えない。
自分の思うような楽団を作りたいというのも、一種の我欲の一つ。


社会的に未熟な人ほど、そういった予測が出来ずに、安易に楽団を立ち上げようとしたり、表面上の気楽そうな設立文句を真に受け飛び付く。

初心者を自覚してるなら、多少費用がかかっても指導者体制がしっかりした団体を選んだほうが幸せだし、
費用をかけたくなかったら、我欲を堪え運営に協力し演奏技術を磨く。
そうでなきゃ、
楽しい合奏を我慢するしかない。
どれかなんです。


でも、毎月のように楽団創設の掲示板書き込みがあって、
場所をとりあったり、人を取り合ったり、トラブル起こしたり…。


なんとかならんの?


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