2011年09月14日
この資料を読み返す度に泣けてくる。
チェルノブイリ事故における環境対応策とその修復
http://www.enup2.jp/newpage35.html
>事故後の第1週の主な対策はミルク中の放射性ヨウ素の濃度を下げ、また汚染ミルクを食料流通に入ることを防ぐことであった。このため(a)牧草飼料より汚染のない貯蔵飼料に換えること、(b)モニタリングを行い、131Iの濃度が3.7kBq/L以上のミルクは流通除外すること、(c)この流通除外されたミルクは粉ミルク、チーズ、バター等に加工することが指示された。
> この指示は事故後数日後に集約農業におけるミルク対策にとして通知された。然しこの情報はマネージャーや地方当局にしか届かず、末端の農業システムには伝達されていなかった。
事故の2週間後の牛乳のヨウ素暫定基準が3700Bq/Lで、
超えたのは加工乳として粉ミルクの原材料になり、
しかも通知は集団農場のマネージャーに届いたものの、末端まで届かなかった。
結果、1万Bq以上の乳製品が数週間出回り、
チェルノブイリの子供、特に個人農場の子供が1Sv前後内部被曝するわけである。
事故は4/26、そこから1週間ずっと火災で放出し続け、避難が始まったのも1週間後、暫定基準が出たのは5/8。
半減期8日のヨウ素だから、その間にももっと大量のヨウ素があったわけで。
甲状腺ガンが多発するわけである。
それ以外にも、ストロンチウムの規制値が出来たのもずっと後の事。
核実験時代の降下水準より高い数値が規制値になっている。白血病が増えるわけである。
こういった背景でセシウムも多く、15年以上尿中セシウムが6Bq/Lな状態も続いていた。
膀胱にも腫瘍が出来るわけである。
ネット上で、ソ連は迅速に対処したとか書く人がいるけど、今の日本以上にザル。
前提の初期被曝量が大きく異なるので、同じ空間線量や土壌汚染でも、チェルノブイリと同じ状態にはならないと思う。
こういった過去の報告書から学ぶ部分も多く、
科学者のしなきゃならないことは、極端な事例をあげてチェルノブイリのようになる、と恐怖を煽ることではなく、
チェルノブイリの教訓を生かして現在の規制が作られてること、
チェルノブイリの試行錯誤の報告書から、効率的な対応方法を読み取り、業界や一般人に知らせることだと思う。
一番の癌は、暫定基準に胡座をかいている行政と流通業界。
目先の利益や予算にとらわれて、未来の顧客や納税者、財産である子供たちをなくすようなことはあってはならない。
一般人になった市井の科学オタクはそう思うのです。
チェルノブイリ事故における環境対応策とその修復
http://www.enup2.jp/newpage35.html
>事故後の第1週の主な対策はミルク中の放射性ヨウ素の濃度を下げ、また汚染ミルクを食料流通に入ることを防ぐことであった。このため(a)牧草飼料より汚染のない貯蔵飼料に換えること、(b)モニタリングを行い、131Iの濃度が3.7kBq/L以上のミルクは流通除外すること、(c)この流通除外されたミルクは粉ミルク、チーズ、バター等に加工することが指示された。
> この指示は事故後数日後に集約農業におけるミルク対策にとして通知された。然しこの情報はマネージャーや地方当局にしか届かず、末端の農業システムには伝達されていなかった。
事故の2週間後の牛乳のヨウ素暫定基準が3700Bq/Lで、
超えたのは加工乳として粉ミルクの原材料になり、
しかも通知は集団農場のマネージャーに届いたものの、末端まで届かなかった。
結果、1万Bq以上の乳製品が数週間出回り、
チェルノブイリの子供、特に個人農場の子供が1Sv前後内部被曝するわけである。
事故は4/26、そこから1週間ずっと火災で放出し続け、避難が始まったのも1週間後、暫定基準が出たのは5/8。
半減期8日のヨウ素だから、その間にももっと大量のヨウ素があったわけで。
甲状腺ガンが多発するわけである。
それ以外にも、ストロンチウムの規制値が出来たのもずっと後の事。
核実験時代の降下水準より高い数値が規制値になっている。白血病が増えるわけである。
こういった背景でセシウムも多く、15年以上尿中セシウムが6Bq/Lな状態も続いていた。
膀胱にも腫瘍が出来るわけである。
ネット上で、ソ連は迅速に対処したとか書く人がいるけど、今の日本以上にザル。
前提の初期被曝量が大きく異なるので、同じ空間線量や土壌汚染でも、チェルノブイリと同じ状態にはならないと思う。
こういった過去の報告書から学ぶ部分も多く、
科学者のしなきゃならないことは、極端な事例をあげてチェルノブイリのようになる、と恐怖を煽ることではなく、
チェルノブイリの教訓を生かして現在の規制が作られてること、
チェルノブイリの試行錯誤の報告書から、効率的な対応方法を読み取り、業界や一般人に知らせることだと思う。
一番の癌は、暫定基準に胡座をかいている行政と流通業界。
目先の利益や予算にとらわれて、未来の顧客や納税者、財産である子供たちをなくすようなことはあってはならない。
一般人になった市井の科学オタクはそう思うのです。