2013年06月04日

保育園からのお知らせで、蚊の対策にアロマを、虫刺されにホメオパシークリームを使う旨の記述があった。

蚊取り線香は火の扱いの問題、ペープマットなどもこどものいたずらの懸念や、化学物質過敏症等の懸念などあり、一般的によく効くものは薬の副作用を気にして使いにくい。
苦肉の策として虫除けのアロマに頼らざるを得ないというのもあるだろう。
また医療行為は看護師に限定されるので、保育士が勝手な判断で薬を塗るというのは規則から外れるし、万が一の副作用があった時の対応が難しい。

だがしかし、赤ちゃんに安全なものって虫にも安全、虫に効くならば赤ちゃんへの懸念という矛盾にぶち当たるんだよね。
天然成分だから安全という売り文句があるけど、アレルギーは天然だからこそ起こるものだし。

一昨年からアロマの虫除けずっと使ってるみたいだが、全然効いてる感じがない。

蚊除け対策の前に、蚊を発生させないよう雨水升に工夫してほしい。

そして問題のホメオパシークリームである。
ただの安いカレンデュラクリームならば特に文句をつける気はないのだが、30g3千円ぐらいするし、ハイペリカムも入ってるやつ使うという。

ハイペリカム、ちょいと調べると、

>ヒペリシンを含むオトギリソウ属を食べた動物は皮膚が光に敏感になり、摂取後に光に当たると、ときには痛みや湿疹・浮腫を生じて体温が上昇し、死に至ることもある。このようなヒペリシンの体内摂取によって光線過敏になり皮膚等に症状が出ることをヒペリシズム (hypericism) という

なんて書いてある、家畜が間違って食べると中毒死する草である。
それを最近は鬱病に効くとハーブとして使うというらしいが、虫刺されの対処に全く逆の作用があるハーブを混ぜるとは?
しかも虫刺されで傷になってるところにすりこむわけで。
アレルギーの発症のきっかけのひとつとして傷口に大量に接触ってのがあるので、注意が必要な部分でもある。

しかし、そこらへんがホメオパシー。
毒を極限に薄めて薬にする。
ホメオパシーの理屈で言えば、極限まで薄めてるから安全。
アレルギーの治療法に似てるので、代替医療信者はそこで信じる。
しかし、極限まで薄めてるってのは入ってないも同然。

ホメオパシー自体、乳児死亡事件で学術会議や医師会がきっぱりと効果がないものといい切ってる。

そして、ドイツでは医薬品として認められてるという触れ込み。
ドイツでは日本でいう処方箋が必要な薬、薬剤師がいる薬局で売られる薬、そして薬剤師がいない自由販売薬(洗剤や健康食品、化粧品、ビタミン剤、ハーブ、アロマ)に分けられる。
つまり、コンビニやスーパーで売るレベルの薬認可を、あたかも日本でいう薬剤師がいる薬局で売っているイメージで触れ込んでる。

伝統的に使われてるものでも、正露丸みたいに医薬品認可されるものもあれば、がまの油のように認められないものもある。

そんなわけで、がまの油レベルのものに3000円も出して、虫刺されの対処をした気になるのであれば、1000円のムヒベビー塗ってくれと言いたくなるのである。


さて、これらを波風立てぬよう保育園にツッコミを入れるには…。


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